クオーターライフ
正月が過ぎ、気が付けば一月も半ばを超えた。
年始特有の抱負や今年はあれこれ挑戦するぞという勢いも失速していつも通りな日々に戻る人々も現れるころだろう。自分もその一人…
新年を迎えると、今年は昨年できなかったことや新しいことに挑戦して、昨年とは違う一年にしたいと考える人も多いはずだ。
大体は昨年までの現状に満足していなかったり、今年も去年と同じように過ごしてよいのだろうかと不安を持った人が新しい目標を打ち立てているように見える。
今やることが決まっていたり、現状に満足している人たちは今更新しい目標をわざわざ立てずとも今ある幸せ、充足感を続ける方向に努力するからだ。
20代も半ばを超えてくると、
現状に不満→このままでいいのか→違う道を模索しよう→結局現状に妥協する
このサイクルを繰り返している人も多いのではないだろうか。自分もその一人…
現状の生活をこのまま続けてよいのか人生に多少なりとも悩み、幸福感が低迷している人たちにこのサイクルが見られる。
労働環境に満足してはいないけど転職するでもないとか
一方で年齢を重ね、自己実現に程遠い現状に焦燥感からくるジレンマを覚えることもあるだろう。
このような大学を卒業して、入社した会社にも慣れ、社会人として一息つく頃である20代半ば過ぎに不意に訪れる、謎の危機感のようなものをクオーターライフ・クライシスという。
ピーターパンシンドロームと同じような年齢に相関性のある心理傾向の一種で、特に近年若年層に増えてきているという。
インターネット、SNSの普及に伴い、自分と同世代の成功、きらきらとした生活が目に入りやすくなったことや、不確実性の高い現代社会がこの傾向を助長している。
インスタなどで同世代がきらきらとした生活模様を投稿していたり、ツイッターで独立起業した人が成功して羨むような姿がタイムラインに流れてきたりして、自分と比較して何とも言えない気分になったことはないだろうか?
もう少し身近な例だと、20代半ばからは仲間内でも結婚報告や、部下を持つくらい出世した友人も出てくるだろう。
そういう姿を簡単にネットを通じてみることできるようになった結果、この傾向が増加しているという。
特にこの傾向は意欲の強い人ほど陥りやすく、グリニッジ大学のオリバー・ロビンソン氏曰く、クオーターライフ・クライシスは、五つのフェーズに分けることができる。
フェーズ1
仕事や人間関係において、自分がした選択により閉じ込められているように感じる
フェーズ2
そのような状況を問題視し、ここから抜け出さなければという思いが募っていく
フェーズ3
仕事を辞めたり、良くない人間関係を断ち切ったりして、不自由さの原因から離れる
フェーズ4
ゆっくりと着実に、人生を再スタートする
フェーズ5
自分が関心を持てることに対し、熱意を持って取り組むようになる
以上がクオーターライフクライシスの流れである。ネットニュースのコピペだが…
調べたソース下でも述べられていたが、この傾向に陥らないようにするにはまず他社と比較しないことが大切だ。
それどころか、まず自身の不安をなくし、幸福を求めるならまず他人と自分の人生を比較するべきでない。
かの仏陀も思いわずらうな。なるようにしかならんから、今をせつに生きよと言葉を残しているし、心理的にも過剰な比較は自身の幸福を遠ざける。
ようは他人と比べて変に焦るくらいなら、自分と向き合って今やれることをやろうということである。
隣の芝は青く見えるという諺がある通り、人の幸せそうな姿は目につくものだ
でもよそ見で自分の芝が荒れ放題では本末転倒である。
一年が始まってまだ半月。
今年をより良いものにしようとするならばまずは自分との対話を大事にしたいものだ。(なお私は対話の席に自分が着いてくれない)